「両親のお説教」ナバホ体験記

ナバホ両親の家に戻ると、両親は外のピクニックテーブルに座って私のことを待っていた。

私が車から出ると、私は両親から痛いほどきつくハグをされた。「よく頑張ったな。おかえり」

私は両親にその日あった出来事を全て話した。それから何時間も、両親からくどくどとお説教をされた。

やれ、君は不注意だったとか、人を信用しすぎるからこんな目に遭うんだとか何とか。 同じ事を何度も繰り返し言う両親に対して所々ムッとしながらも、両親が本気で私のことを心配してくれている愛情が痛いほどに伝わっていた。 私が十分に反省しているから、このへんで説教を終えて欲しいと私が頼むと、両親はやっとゲラゲラと笑ってくれた。 私もほっとして笑った。 こんな風に気持ちが軽くなって笑えたのは、3週間振りだった。

「さて……」とナバホ父が言った。「君はしばらくここを離れた方が良い。レンタカーを返却しに行ってくればどうだい?」

それは名案だと思った。私は今回、ロサンゼルスで車を借りてきていたのだが、もう中古車を購入したので返却しに行かなければならない。

 「それじゃ早い方がいいから、明朝にでも出発しなさい。 君はもう安全な場所にいるんだ。 何も心配せず、今日はゆっくり眠りなさい」

 その夜は、弟の二段ベッドの上段で眠る事になった。 弟はとても嬉しそうだった。

「俺さー、いびきがうるさいって人に言われたことがあるんだ。 だから、もしうるさかったら、蹴っ飛ばしてくれて良いからさー」 などと言っていた。

その夜は、弟を蹴っ飛ばしにベッドを降りる必要などなかった。 心身ともにヘトヘトに疲れていたので、ベッドに入った途端、深い眠りに落ちたからだ。