ロサンゼルスまでの旅は、大きな問題もなくスムーズに流れた。
私はいつもナバホの大地を去るときに涙をこぼすのだが、今回はそんな必要は無かった。 今回は数日後に、またこの大地に戻ってくるのだから。
一泊目はセドナに泊まった。以前泊まったホステルに行ってみた。以前親切にしてくれたココ・ナンバーワンに会いたかったのだが、残念なことに彼女はもういなかった。経営不振でオーナーが変わったのだそうだ。
セドナで1泊、それからバーストウで1泊、ロスに到着してから2泊した。旅で出会った人たちは皆、親切にしてくれた。
セドナでは IBM の重役だという男性と共に、ハイキングに出掛けた。
バーストウで入ったタイレストランのお客が、私にディナーをご馳走してくれた。(私が貧乏そうに見えたのかもしれない)
ロスではいつも見慣れた光景の中で、ビーチで散歩したりローラーブレードを楽しんだりした。そうして、心が十分にリフレッシュできたのを感じた。
火曜日の夜、アムトラックのロサンゼルス駅からナバホ両親の家に電話をした。電話に出たのは弟だった。
彼は「ちょうど良かった」と言った。何がちょうど良いのかと聞き直してみたが、周囲の騒音がひどくて、弟の言った言葉が聞き取れなかった。
とりあえず、私が今から電車に乗る事だけは伝わっているはずだ。明日朝にはナバホの大地に戻れる。そう思うと、ワクワクしてきた。
私は満面の笑みで電車に乗り込んだ。
