3.出発 ラコタツアー 

2006年5月17日。いよいよ出発。

関空からデトロイトまでのフライトは特に問題なし。

デトロイト空港で、通訳としての初仕事が待っていた。

ツアーメンバー全員が無事に税関を通過するように見守る事。 「もし何か問題が発生するようなことがあれば、すぐにメンバーの元に走っていって通訳をして欲しい」 とボスに言われた。

そこで、メンバーを自分よりも先に行ってもらい、後ろから様子を見守る。

メンバーの中には英語が全く話せない人達がいたが、この人達は問題なく通過。

メンバーの中に1人、在日韓国人がいた。ボスはこのメンバーのことを少し心配していた。一週間だけの観光客なので問題はないはずなのだが、私達と異なるのは彼のパスポートには日本国のビザが貼られているという事。前回同じ条件の在日韓国人がツアーに参加していて、本人がうっかりビザを更新し忘れていた(もしくは持って来るのを忘れていた)せいで、別室に呼ばれて延々と説明をしなければならなかったことがあったのだとか。

そんなことをボスから聞いていたので、ツアーメンバーが税関を通るときは本当にドキドキした。 しかし、私達の心配をよそに、彼はすんなり笑顔で税関をパスした。

全員が無事に税関を通過して、ほっと一息。

ここで、あることに気が付いた。ボスの目が、絶えずメンバー全員に満遍なく配られていることに…。

** ちゃんと全員揃っているか? **

** 体調が悪そうな人はいないか?**

** みんな、楽しんでいるか? **

** 助けが必要な人はいないか? **

ボスはもう何年もこのツアーを主催し、お客さんを引率している。こういったことは体で自然に覚えたのだろう。今回は私もスタッフだ。ボスがやっているように、さりげなくメンバー全員に満遍なく注意を向けなければ…。

とても良い経験をさせてもらっている…。そんな風に感じた。